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怪奇事件縁側日記「地下牢の天使」10

予約投稿その1です。
クリスマスケーキの販売に行っているもので……。売れてるといいなぁ。
そう言えば世界滅亡って結局どうなったんでしょうね?(これ書いてるのは21日)
では、どうぞ。

怪奇事件縁側日記 夏・2
「地下牢の天使」

講堂の奥に、地下へ続く入口がある。
それはひよどりが春の事件から書きこむようになったスレッドを俄かに騒然とさせた。
『どういうことなの?』
メイプルが問いかける。情報の主はそういうことだよ、と超然と返し、こう付け加える。
『何か知ってることがあるのなら、教えてほしい。僕が知ってるのはこれだけだ。もし……もし、ファントムに出会ったことがあるのなら、誰でもいい。教えてくれないだろうか。……頼む』
情報の主―ブルームーンはそう懇願した。
『ブルームーン……』
すぐに更新ボタンをクリックしても、メイプルも、ヴィオレッタも、丹波でさえ書きこまない。fluteも、白露も書きこまない。書きこめるはずがない。知らないからだ。
(知らないから……わからない……私も、この事件も……)
知らず知らず、重ねる。
兄姉が優に対してあんなふうに接する理由も、次兄だけが優しい理由も、そんな彼に複雑な想いを抱く理由も、彼らを、全てを優が怖がっている理由も、わからない。これからどうしていいのかもわからない。泣きたいぐらいにわからないのに、知るのが辛いのだ。
きっとブルームーンも怖いのかもしれない。知ることが辛くて、怖いのかもしれない。だから懇願しているのかもしれない。
(……そんなこと、ない、かな。……うん、ブルームーンって、ナズナと仲良いし。知るのが辛いときはきっと相談してるよね。うん。……涼香ちゃんが素直に応じるとはあんまり思わないけど……まあ、そういう仲かもしれないし。否定してるけど、うん)

「つまり、ブルームーンもわからない、ってこと?お手上げじゃない」
唯奈は茫然と呟いた。悔しいけれど、唯奈のクラッキングでもブルームーンの情報量には勝てないこともある。あの情報はどこから出てくるのか皆目見当がつかないのだ。花菱の情報にしても、彼には悪いが完璧というわけにはいかない。
(でもそれは……仕方ないじゃない。花菱だってやってくれてる。優秀なんだから……私の……世話役なんだもん。出来なくても、花菱だけは私を庇ってくれたもの。信じてるもの。私……私、は……お兄ちゃんよりできなくても、花菱が守ってくれる……もの)
何を言っているかわからなくなって、唯奈はパソコンの前に突っ伏した。
唯奈の家はある事情を抱えている。彼女自身、問題があるのをわかっていて隠している。
幼いころからドジを踏みやすい性格は母の家を継ぐにはふさわしくないと言われていた。そのたびに父の跡を継ぐはずの兄から冷たいまなざしを向けられてきた。
そんなときにいつも庇ってくれたのが花菱衛という存在だった。花菱と唯奈の力を合わせれば収集できない情報なんてないと思っていた。それでもブルームーンに勝てないのが悔しい。
(……焼きもち、妬いてるの?)
嘘、と彼女は唇を手のひらで覆った。誰かに嫉妬なんてしたことがないのに。それが驚きだったのだ。
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テーマ : 連載小説 - ジャンル : 小説・文学

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紅崎姫都香

Author:紅崎姫都香
誕生日:4月28日
血液型:A
趣味:小説書き、イラスト描き、楽器演奏
年齢:23。
好きな物(漫画と小説):いろいろ。ツイッターと二次創作ブログでいろいろ書いてるのが好きです。
カップリングもいろいろです。二次創作してるのが主な萌え。
色々なネタで呟きます→@kurekito

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