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クリスマス小話

メリークリスマスです!
クリスマス小話を書いてみました。
『怪奇事件縁側日記』のお話です。
では、どうぞ。

『メリークリスマス』
2人きりのチャットルームにきて突然そんな事を言われて、涼香は少しだけ困惑した。
『突然ね』
そう返信してカレンダーを見る。
確かに今日はクリスマスイブだ。
しかし昨日までそんな話題など出しておらず、涼香にとってはいささか唐突な話題ともいえた。
『今気付いたんだ。季節のものには乗っておかなきゃね』
『まぁ、それはそうだけど』
涼香が返すとブルームーンがでしょ、と画面の向こうで笑った。
『で?ブルームーンとしてはクリスマスイブはどうしたいの?』
聞けばブルームーンは言葉を濁した。
『それなんだけど』
『なによ』
『最初はね、渋谷の街で喫茶店にこもってリア充、もといカップルを眺めようと思ったんだ』
促せばそんなことを言い出す。そんなことを言い出すあたり、きっと彼の現実、『リアル』というものは十分充実しているのであろう。本人が気付かないだけで。
『あなたも充分リア充よ』
呆れてそう返信すると、彼はそうかなと考え込む。
『それで、どうしたのよ』
『爆発して欲しくなるからやめたよ』
『……そう』
リア充爆発しろ、とはリア充でない者たちが多用する言葉である。リア充=堂々と公衆の面前でいちゃつくカップルたちと仮定すると、そんなものを人前で見せんな恥ずかしい、ということになるのだろうか。いずれにしても先ほどの仮定から外れる人々がリア充を何らかの感情の標的として発言しているものだろう。
それをあのブルームーンが使うとは。
すっかり呆れかえる涼香に彼はそれでと続ける。
『ナズナさんと会いたいと思ったんだ』
『……チャットで充分でしょ』
『そう言うと思った。無理強いをすればきっと僕らのこの関係は崩れてしまう。どうすればいいか考えて、わかったんだ』
『何が?』
問えばブルームーンはふふ、と笑った。
『僕らが2人きりで逢うのに、物理的に遭う必要なんてない、ってことに』
なんて気障ったらしい文面だろう。けれどその言い回しがなんだかおかしくて涼香はクスリと笑みを漏らした。
『そうね。私たちがわざわざ渋谷で逢う必要はないわね』
『そう。僕らが今いるのはインターネットの世界なんだ。ここで逢えるんだから、いつか僕らが出逢うこともあるかもしれない……そう思ったんだ』
『そうね……じゃあ、それがあなたへのクリスマスプレゼントなんだわ』
日頃電波発言を垂れ流す青いバラは、そうだねと笑った。
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テーマ : ショートショート - ジャンル : 小説・文学

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紅崎姫都香

Author:紅崎姫都香
誕生日:4月28日
血液型:A
趣味:小説書き、イラスト描き、楽器演奏
年齢:23。
好きな物(漫画と小説):いろいろ。ツイッターと二次創作ブログでいろいろ書いてるのが好きです。
カップリングもいろいろです。二次創作してるのが主な萌え。
色々なネタで呟きます→@kurekito

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